禅茶仙狹會講座

    「茶の来た道」   
    「禅茶一心」
    「今を生きることとは何か」
      茶の湯の歴史を踏まえつつ今を生きる事の大切さを禅茶一心をもって講義


1) 現地に行き" 禅茶一心" を体験

1) 御寺の老師様、御住職様の法話を拝聴、座禅や作務を体験

1) 茶の史跡を訪ねる

 禅と茶の心を基に日本人が知っておきたい文化と常識、礼儀作法など

 日本人として日本人らしさを知ることで、日本人のアイデンティティーに繋がることを学ぶ

 お茶の流派にはこだわりなく本来あるべき日本人の心を学ぶ


【講座内容】

茶の湯の歴史『基礎編』
ー 喫茶のはじまりから日本の文化へつながる茶の来た道 ー

▶講座概要 

茶の湯の歴史・茶の来た道について基礎的な知識を学ぶことを目標にします。茶の来た道、歴史を知ることで日本文化がとても身近になります。茶はいつ頃から飲まれたのか。誰により日本へ招来され、どのような飲み方だったのか。紀元前から十六世紀頃までの茶の来た道をたどりながら日本文化になっていく過程をみていきます。そして、日本文化の代表である「茶道」が、日本独自の文化を作り上げていく過程と現在の茶道とどのようにつながっていくかを勉強します。
中国では紀元前、茶を飲んでいたであろう資料が多く存在します。700年代、世界の茶祖と呼ばれる「陸羽」により紀元前からの茶の詳細があきらかになり、中国の茶文化が確立されました。800年代、留学僧により唐の陸羽式の茶が伝わります。1200年代、栄西禅師により招来された「茶」と「禅」が日本に定着しました。1400年代、禅を基本とした日本独自の茶 "わび茶" が誕生します。寺院での飲茶や茶礼がやがて日本の日常生活の基礎となり、日本文化として定着していきます。「茶」が中国の歴史、日本の歴史とどのように関わり日本独自の文化となったのか、何よりも「茶」が各時代に果たす役割や影響をみていきます。

テーマ1 : 世界の喫茶のはじまり-中国紀元前から600年までの茶
テーマ2 : 世界の喫茶のはじまり-700年代陸羽の茶から1100年代
テーマ3 : 日本の喫茶のはじまり-遣隋使が伝えた茶
テーマ4 : 日本の喫茶のはじまり-遣唐使が伝えた茶
テーマ5 : 抹茶法の招来と茶- 鎌倉時代 新たな文化としての茶
テーマ6 : 茶の湯の形成- 室町時代の多彩な形式の茶
テーマ7 : わび茶の成立- 一休宗純と村田珠光ではじまるわび茶
テーマ8 : わび茶の成立- わび茶とは
テーマ9 : わび茶の発展と茶人- 武野紹鷗と千宗易
テーマ10:わび茶と武将達- 武将 織田信長、豊臣秀吉とわび茶


茶の湯の歴史 禅と茶・詳解編〔禅寺にて座禅及び法話〕
― 禅茶一心・禅と茶を通して自己をみつめる ―

▶講座概要

禅の心、茶の心を『南方録』を参照しながら禅茶一心の基本を学びます。自分の心とむきあうきっかけとして戴く講座です。1200年代、栄西禅師により茶が中国から招来され禅が定着いたしました。1400年代、村田珠光は禅僧・一休宗純に参禅して「柳は緑花は紅の真面目」と悟り、茶の中に仏法があることを学びます。そして日本独自の"わび茶"を誕生させます。この"わび茶"は武野招鷗そして千宗易と受け継がれていきます。又、当時の武将の生活に定着したことにより日本の文化として現在に継承されました。
『南方録』は禅僧・南坊宗啓が千宗易に茶を学ぶ際に綴った備忘録です。覚え書の冒頭に「茶の湯は第一仏法を以って得道修行する事也」とあり「仏に供え、人に施し、我も飲む」と締めくくられています。
日本の風習が禅のもとに成り立っていることが垣間見え、『南方録』により茶と禅の考え方は、人に対するおもいやりの心、自己をみつめる心、仏様に礼拝する心と教えられています。
本講義では「禅」・「茶」・「心」を結ぶことにより自分の心とむきあい生きる道行の資となる基礎を学びます。

テーマ1 : 茶とは何か 「和敬清寂」の心
テーマ2 : 禅とは何か 「不立文学、明鏡止水」の心
テーマ3 : "わび茶" とは何か 日本独自の茶の道
テーマ4 : 『南方録』の中の仏法とは


茶の湯の歴史 禅と茶・真髄編〔禅寺にて座禅及び法話〕
ー 禅茶一心・禅と茶を通して己の姿をみる ー

▶講座概要

本講座では「禅」・「茶」・「心」を一心にしながら自らの心と向き合い、心に振り回されることなく、我を張らず、われこそはと慢心しない心の誠を感じていただき、禅・茶の教えである「心の師となれ心を師とせざれ」を体現することを目標といたします。
『南方録』・覚書の冒頭に「仏法をもって修行修道することなり」と仏の教えが茶の修行で最も大切なことが語られています。本講座では『南方録』を参照しながら「禅」と「茶」と「心」をつないでいきます。1400年代、村田珠光は禅僧一休宗純に参禅。心の「我慢我執」が一番難儀であり、これを払拭するには、大般涅槃経にある「心の師となれ心を師とせざれ」を心の支えとし、茶も仏法の中にあると悟ります。そして日本独自の"わび茶"を誕生させました。この"わび茶"は武野紹鷗、千宗易と受け継いでいきます。
千宗易は、禅僧・南坊宗啓に「茶の心は仏法の中にあり、茶を学ぶことは仏法を学ぶことである」と教示します。禅と茶は同じ境地にあり、茶の心をもって仏法修行することを導きました。
【南方録とは】禅僧・南坊宗啓が千宗易に茶を学んだ時、千宗易がわび茶の心構えを南坊宗啓に語り、南坊がこの教えを手記した備忘録といわれています。南方録が稀代の宝典とされるのは、南坊宗啓が手記したものを毎回千宗易にみせると、宗易は更に之を観閲して誤りはないと証明したところにあります。第一巻「覚書」の冒頭には「小座敷の茶の湯は第一仏教を以て修行得道する事也」とあります。ここに、茶の湯は単なる飲食や遊びではないことは無論のこと、ただの趣味、技術でさえもないこともしっかり宣言されています。『南方録』の真偽は別として何故に茶道第一の書として重視されてきたのか、日本の精神文化史における意義と茶と禅そして自分の心とむきあい、みつめて戴く講座です。


茶の湯の歴史 武将編『武将と禅茶』〔禅寺にて座禅及び法話〕
ー 戦国武将と禅茶!何故武将は茶を愛したか ー

▶講座概要

1200年代、栄西禅師により茶と禅は日本に定着いたしました。1300年代、貴族・武将の間では、お茶は薬用を期待するだけでなく嗜好品として飲まれるようになり、やがて庶民へと普及していきます。1400年代、日本独自の「わび茶」が誕生します。なぜ戦国武将が茶の道すなわち禅茶を取り入れ、推励したのか。その禅茶とはどのようなものであったのか、時の武将をみながら武将・禅・茶をつなぎます。
武将が身につけた茶の道はどのようなものであったのか?茶の道が必要であったのか?そして禅とどのように関わっていったのか?という点に重きを置き、武将と禅と茶の関わりを考察します。武将たちは禅茶を積極的に取り入れ、日本文化推進の役割を果たしてきました。武将は禅茶の一時代を築いたといってもいいでしょう。禅の「和敬清寂」・武士道の「忠孝仁義」の精神がひとつになり、この時代の文化を主張しました。その中心が禅茶です。禅茶は武将の心の糧となり定着していきます。また武将は禅茶の精神を武士たちの実生活に取り入れさせ、茶を通じて家来の意識の統一を図り、支配しようと努めました。そして生死の日々の中で過ごす武将たちに一椀の茶により心を落ち着かせ、己を見つめる『時』を与えたのです。その禅茶の基になるのは禅の教え、仏の心です。東山・桃山時代に日本文化を形成し、推進した武将をとりあげ『武将・禅・茶道』を結んでまいります。

テーマ1 : 武将にとっての禅とはなにか
テーマ2 : 武将にとっての茶とはなにか
テーマ3 : 北条時宗・織田信長から豊臣秀吉時代の武将と茶のかかわり方
             [講義例]織田有楽、滝川一益、丹羽長秀、明智光秀、荒木村重、稲葉一鉄、千利休など
テーマ4 : 座禅体験 禅寺にて座禅と法話

受講生からの感想

~禅茶早稲田仙狹會会報より~

山﨑先生のお茶の講義を受講する事で得られたものは、「そもそも我輩は一体何者であるか」を、素直に落ち着いて自分に問うようになったことだといえます。人間として、この世に命あるものとして存在しているのだという紛れもない事実、尊さ、これを深く実感することができるようになってきたのです。
建長寺での初めての禅寺研修も、我輩にとっては貴重な経験でした。そこでいただいた高井宗務総長からのお話は新鮮であり、語られた言葉は心に響くものでした。持ち帰らせていただいた言葉は沢山ありますが、その中でもいつも口をついて出てくるようになった言葉に「日常」というのがあります。
禅茶一心の心境を自分なりに理解し、「日常」の只中で身を持って実感したいと願っています。そして日常であって日常でない生活のできる達人になりたいものです。(T.Y)


「山﨑先生は素敵な方よ。先生の授業は、一度は受けてごらんなさい。」と言われ、陶芸が趣味ですが、茶碗が難しく納得のいく茶碗を作るにはお茶のことも学んでみたいと思った事が、山﨑先生の講義を受講したきっかけです。
実際授業を受けてみると、お茶の事もさることながら、お茶を通じて生きる事を自分に問う時間になっている気がします
毎週先生のお話を伺う事で、心に心地よいアイロンがけをしているような気がしている今日この頃です。(Y.Y)

ー講座日程ー

2020年 令和2年

7月18日      緑陰講座 箱根神社
              ー 今を生きる「神様に導かれる生活」ー
              ー 禅と茶と心を繋ぐ ー

9月14日〜16日      京都建仁寺、高山寺で学ぶ「茶の湯の歴史」

9月28日     禅茶 仙狹會 帝国ホテルにて「禅茶一心をかたちに」

11月21日      建長寺で学ぶ「茶の湯の歴史」
                              ・建長寺管長 吉田正道老師様御法話
                              ・座禅、食作法、境内参詣

12月6日     禅茶仙狹會 納茶会 帝国ホテルにて一年の納めの茶


2021年令和3年の予定講座

1月初旬      禅茶仙狹會 初釜

3月6日        鎌倉円覚寺にて学ぶ「茶の湯の歴史」
                               ・円堂寺管長 横田南嶺老師様御法話
                               ・座禅、沙弥堂参詣、昼食

3月28日       禅茶仙狹會 帝国ホテルにて 「禅茶一心をかたちに」

4月24、25日            岡山 栄西禅師を訪ねる旅
          岡山 栄西踊り奉納

7月中旬                    緑陰講座 箱根神社
                                ー今を生きる「神様に導かれる生活」ー

8月上旬       仙狹道場にて納涼会

9月中旬       鎌倉五山と栄西禅師を巡る「茶の湯の歴史」

            京都 建仁寺、高山寺で学ぶ「茶の湯の歴史」

10月初旬                  無形文化財「お茶講」講座

11月中旬                  建長寺で学ぶ「茶の湯の歴史」

12月初旬     禅茶仙狹會 納茶会帝国ホテルにて一年の納めの茶

講座に関するお問い合わせ
禅茶 仙狹會    電話 → 080-2377-1025
                       FAX → 03-5443-9433
                       Mail → zen.cha.1shin@gmail.com